「祈りの力」

エリザベスは不動産業界で成功している女性、夫のト二一は、やり手の製薬会社のセールスマン、2人の間には小学生のダ二エルという娘もあり、理想的な生活を営んでいました。

エリザベスの妹婿が失業し金銭的援助を惜しまないエリザベスをト二一は批判、いつの間にか喧嘩が絶えなくなり、いがみ合う2人を目にする娘ダニエルは悲しんでいます。

 

ある日、エリザベスは売家の交渉で1人の老婦人と出会います。

彼女はクララといい、息子に一緒に暮らそうと言われたために亡くなった夫との家を売りたいと考えていたのでした。2人でお茶を飲んでいるとクララは「あなたは神の教えを信じる?」と聞きます。

始めは戸惑うエリザベスでしたが、気がつくとクララに夫婦関係の悩みを打ち明けていました。

そんなエリザベスにクララは、自分の戦いの部屋だと言って寝室のクロゼットの中を見せます。

ここにはクララが書いた聖書の祈りの言葉が壁いっぱいに貼られていました。

 

それ以来、エリザベスとクララは一緒にお茶をする仲になりました。

夫への不満をこぼし続けるエリザベスにクララは「これを読むといいわ」と一冊のノートを手渡します。

帰宅したエリザベスはノートを開き書かれたクララの教えを実行していきます。

それでもト二一は相変わらずで、エリザベスの妹への援助をめぐって言い争う日々が続きます。

一一ト二一は営業先の秘書の女性と浮気していました。

エリザベスはその事実を知ります。夫の心を取り戻したい。

心からの祈りと共に自分の弱さと必死で戦うエリザベス一一一エリザベスの心に不思議な力が湧いてきました。

夫を変えるのではなく、夫を愛すること、クララの言うように夫に要求するのではなく、自分自身が変わろうと思えてきたのです。一一一出張から戻ったト二一はエリザベスの携帯を見て、自分の浮気がバレていることを知ります。しかしエリザベスは何も言いません。不思議に思うトニ一でしたがその後、自社の薬を横流ししていたことが上司に発覚し、会社を首になってしまいます。エリザベスの部屋に入ったトニ一は、クロゼットの中を見て言葉を失います。彼女はどれほどトニ一を愛しているかを紙に綴って貼っていました。娘に対する愛の言葉もあります

すべて読んだト二一は号泣します。一一一エリザベスに諭されト二一は自宅に隠していた薬品サンプルを会社に返しました。刑務所行きも覚悟しているト二一の勇気をたたえた上司は告訴しないと約束します。

ト二一に再就職の誘いが来ます。エリザベスはクララに報告、クララは我が事のように喜び、人生の戦いに勝利したエリザベスに心からの愛と祝福を伝えるのでした。

 

「あなたがたは今まで、何もわたしの名によって求めたことはありません。求めなさい。そうすれば受けるのです。それはあなたがたの喜びが満ち満ちたものとなるためです。」ヨハネ16:24