「従順」

聖書の中には、親を敬う記述について美しい出来事が記されています。

ユダヤ人であるエリメレクとナオミ、息子2人が飢饉のためモアブの地に身を寄せます。

そのうち2人の息子はモアブ人の娘と結婚します。

 

10年の間に夫と2人の息子が亡くなり、ナオミと2人の嫁が残ります。飢饉が終ってナオミが故郷に帰ろうとする時、若い2人の嫁に「まだあなた方は結婚できるので、この地に残って夫を見つけなさい。」と別れを告げます。

そのうちの1人ルツはナオミにすがりつき、こう言いました。

あなたを捨て、あなたから別れて帰るように、私にしむけないでください。

あなたの行かれる所へ私も行き、あなたの住まれる所に私も住みます。

あなたの民は私の民、あなたの神は私の神です。」(ルツ1:16)と言ってルツはナオミと一緒に故郷ベツレヘムに帰りました。ナオミは財産も住む所もない中で、2人で借りた部屋に住みました。

食べるために働くところがないことを知ったナオミは、モーセの書(聖書)に教えられているとおりに(レビ23:22)嫁ルツに、落ち穂をひろい集めに行かせます。

はからずも、その畑は、工リメレクの親戚であるボアズの畑でした。ナオミは神の恵みを信じて、ルツがボアズと結婚して主の祝福をいただくことができるように、ルツにくわしく話をしました。

「その方は私たちの近親者で、しかも買い戻しの権利のある私たちの親類のひとりです。」(ルツ2:20)ナオミはルツにボアズへ求婚の指示をします。それに従ってルツはボアズに求婚しました。

するとボアズはそれを受けて、若いルツと結婚しました。

このことは神様の計画によるもので、祝福を後々まで受けることになります。

ボアズとルツからオべデが生まれ、オベデからエッサイが生まれ、エッサイからダビデが生まれ、このダビデ王様から救い主イエス・キリストが生まれるという祝福された家族となったのです。このことはすべて聖霊様による神の導きです。

 

すべての祈りと願いを用いて、どんな時にも御霊によって祈りなさい。そのためには絶えず目をさましていて、すべての聖徒のために、忍耐の限りを尽くし、また祈りなさい。」(工ペソ6:18)と記されているように祈りの中でルツは親であるナオミに従っていきました。これはルツが神様、イエス様を信じてナオミに感謝し、尊敬し、従順に従った出来事でした。

「あなたの父と母を敬え。あなたの神、主が与えようとしておられる地で、あなたの齢が長くなるためである。」出エジプト20:12