アブラハム「主への祈り」パートⅢ

『アブラハムは神を信じた。それが彼の義と認められた。』(創世15:6、ローマ4:3)
このアブラハムの神(主)を信じる信仰によって義(神と正しい関係の回復)と認められることは、新約で5回使われます。
(ロマ4:3、4:6、ガラテヤ3:7、ヘブル11:8、ヤコブ2:23) アブラハムの祝福は現代の私達クリスチャンが、イエス・キリスト様による十字架と復活によって与えられる
(1)罪の赦し。(2)体のよみがえり。(3)永遠の命。の約束を、ただ信じるだけで与えられる祝福なのです
【1】アブラハムは
『祭壇を築き主の御名によって祈った』4回使われています。「祈った」=ヘブル語
ウァ・イィクラ一(彼は呼びました) 21:33では『永遠の神ヤハウェ一(存在する)神の名をその所で、彼は呼ばわりました。』となります。
※もう1ヶ所13:18(ヘブロンで祭壇を築いた)を加えると、祈りと祭壇は切り離す事はできません。そして、アブラハムの物語は『祈りの祭壇』の歴史であります。
(1)それは『アブラハムは、神(ヤハウェ一)を信じた。それが彼の義(神との正しい関係の回復)と認められた。』創世記15:6
ことの信仰告白の場所でありました。
(2)この5ヶ所で出てまいります。
・モレの樫の木(12:6)・マムレの樫の木
(13:18)の元で祭壇を築き、そして、ベールシェバでは新たに1本の柳の木を植えました。(21:33) カナンの地で偶像礼拝の象徴として使われた木の場所を示す所。こであえて『ヤハウェ一(存在する神)の名によって祈りの祭壇をアブラハムは築いた』のです。異教の地に住む私達クリスチャンも、今この地で礼拝と祈りの祭壇を教会(新しい柳の木)で献げる事ができる幸いを感謝しましょう。
【2】アブラハムの執り成しの祈り
アブラハム物語の中で特に祈った。という言葉は出てきませんが、常にアブラハムは主なる神に会話をしています。(祈りは神との会話です。)そして執り成しの祈りが創世記18:16~33ここは、ソドムとゴモラ『彼らの罪はきわめて重い』ので滅ぼす事を主は決められました。
しかしアブラハムは執り成しの祈りを6回します。『正しい人が50人いたら、45人いたら、40人いたら、30人いたら、20人いたら、10人いたら。』19:14で、正しい人10人いない事が分かります。しかし憐れみ深い主は、ロトの家族4人を救い出しますが、ロトの妻は、ソドムとゴモラの罪の世界に未練があって、後ろを振り返った時『塩の柱』となって滅びました。
※ここで教えられることは、主は憐れみ深い方で『あなたがたに対して忍耐深くあられるのであって、ひとりも滅びる事を望まず、全ての人が悔い改めに進むことを望んでおられるのです。』Ⅱペテロ3:9
【3】アブラハムの葛藤の祈り
アブラハムに主の約束は
(1)土地が与えられる(12:1~2=17:8)(2)子孫の繁栄(12:2=17:4~5)
(3)大いなる国民となる(12:3=17:4~5)この約束の為に75歳から祈っていたアブラハムは、なんと76歳になった1年であきらめてしまいます。(16:3にカナンの地に入って10年です。16:16ハガルがイシュマエルを産んだのが86歳。から10年引きますと76歳です。)そして『僕のエリエゼルが相続人となるのですか。』15:2とつぶやきます。しかし主は『あなた(アブラハム)から生まれ出る者が、あなたの跡をつがなければならない。』15:4約束を繰り返します。
・詩篇13:2 ダビデによる『主よ。いつまでですか。あなたは私を永久にお忘れになるのですか。』
・ハバクク1:2『主よ。私が助けを求めて叫んでいますのに、あなたは、いつまで聞いてくださらないのですか。』
 ※私達はアブラハムのように、またダビデやハバククのように神様に葛藤の祈りをします。アブラハムはまた失敗もし、15:16で奴隷ハガルによって子イシュマエルをもうけました。
信仰生活において、祈りがきかれる為にどんなプロセス(行程)があるのでしょうか。…失敗、恐れ、不安、葛藤、危険、怒り、しみ、苦しみ・・・全てを経験することです。イエス様も、またこの葛藤の祈りをしました。
『わが神、わが神、どうしてわたしをお見捨てになったのですか。』マタイ27:46
『父よ。彼らをお赦しください。(くり返して言われる)彼らは何をしているのか自分でわからないのです。』
ルカ23:34
このイエス様の執り成しの祈りは、十字架につけられている時の祈りです。イエス様が苦しみ葛藤して祈る、その姿こそ、私達の救いであり慰めであります。『キリストの打ち傷によって癒された。』Ⅰペテロ2:24
『キリストは御子(神ご自身)であられるのに、お受けになった多くの苦しみによって従順を学び、完全な者とされ、彼(キリスト)に従う全ての人々に対して、永遠の救いを与る者となりました。』へブル5:8~9
※今も、私達のために『キリストは、ご自分によって、神に近づく人々を完全に救うことが、おできになります。キリストはいつも生きていて、彼らの為に執り成しておられるからです。」 へブル7:25
ハレルヤ‼ 主よ感謝します‼